看護学生の勉強法の疑問 効率の良い授業の受け方 解剖生理学の勉強法

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順子ちゃんは学校の勉強付いていってる?

・・・

順子ちゃんだけではないと思うわよ

看護学生で勉強に悩む方は少なくありません。そこで、ここでは国試対策とは違う学校における毎日の看護学生の勉強法を紹介したいと思います。

目次

看護学校で授業は、単に高校の延長ではありません。内容のレベルだけではなく、学び方の質も異なります。高校では、一定の重要な知識を理解し覚えていく学習をしていたかも知れません。

そして、問題には正答が用意されていて、それを探し当てれば丸がついたでしょう。

しかし、看護学校では看護学という学問を学びます。学問とは、答えが用意されていないばかりか、探究の方法すら自分で見つけるもので、学習内容は基礎から応用まで幅広いものなのです。

基礎的な知識を効率よく覚えていくという技術だけでは、看護学を学んでいることにならず、実際あまりよい成績もとれないでしょう。

看護学生は勉強から学問の学びへ近づける『課題探求』という学びのモードに切り替えていくことが必要です。そこで求められている能力は、基礎的な知識の上に、

  • 着想力
  • 思考力
  • 倫理性
  • 表現力
  • 独創力

です。看護学校で学ぶ“看護学”とは、それらの能力を使って、「調べる」「まとめる」「発表する」技術を習得していくことが求められるのです。

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看護学生の勉強で効率の良い講義の受け方とノートのまとめ方

講義を聴く

看護学校の授業は、基本的に先生が最初から最後まで一人で話をする「講義」と、実習や実験など学生が参加する「演習」とに大別されます。

講義は、先生が正解を教えるというよりは、「説明するから理解しなさい」という姿勢で話すのが一般的です。

だからついていけなかったんだ

また、講義は、毎回の講義の積み重ねにより、看護学の高度な理論を理解することを最終目的とするため、1回1回の内容を、その都度、確実に理解していく必要があります。

そのため、毎回の講義では、ポイントを押さえたノートをとり、家で復習したりして授業の内容をよく理解しながら次の講義に臨むことが必要になります。

看護学校では様々な講義がありますが、看護学生が積極的に聴く気にならないと面白くも何ともないばかりか、試験前に途方に暮れてしまう、よいう事態に陥ってしまいかねません。

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講義の聴き方の4つのレベル
レベル0:マナーを守って聞く
  1. 私語をしない
  2. 飲食をしない
  3. 携帯をいじらない
  4. 遅刻をしない
レベル1:傾聴する

教員の話に熱心に耳を傾ける
→傾聴すること自体が、人の話を聞くことのよいトレーニング

レベル2:後で人に伝えられるように聞く
レベル3:批判的に聞く

言われたこと、聞いたことをうのみにせず、いったん留まって「本当にそうだろうか?」「違った考えはできないだろうか?」と自分に問いかける。
→思考力のトレーニングに有効

ノートの取り方

講義は看護学生勉強にとって最大の情報源です。したがって、講義を注意深く聞く必要がありますが、聞いているだけではすぐに忘れてしまいます。そのために、ノートを取る事は重要です。ノートをとることには、以下のような利点があります。

  1. ノートをとることで漫然と話を聞かなくなる。
  2. 手を動かすことで、ただ聞くよりも記憶に残りやすいし、眠気対策にも有効。
  3. 自分で「このポイントはなんだろう?」と考えながら聞くことができるようになる。
  4. 話を聞いて疑問に思ったことをノートに書き留めておこくとができる。疑問点が話を聞き終わった後に質問することができる。
  5. 後でノートをみることで、聞いた話の内容を再現できる。誰かに聞いた話を伝えるのに便利。

教員が一番強調したいことは何なのかということを常に考えながら聞くことが重要!

現在の看護学校では、板書をする先生は皆無に近いと思います。ほとんどの先生は、黒板を補助手段と考えているため、「ノートを取る=黒板を書き写す」というこれまでの方法は通用しません。

先生が黒板に書くことが大切だとは限りません。むしろ、板書されない話に重要事項の大部分が含まれていると考えたほうが良いでしょう。

いいノートというのは、その講義が終わって半年後、1年後に見ても、その講義の内容が鮮明に蘇ってくるものです。講義は一つの流れを持っていますから、ノートはその流れが一目瞭然になるように書きましょう。

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ノートをとるときの注意点
  1. 流れが一目瞭然になるよう見出しをつける。
  2. きれいに書きすぎない。
  3. 詰めて使わない。
  4. 板書に頼らない。
  5. 書きすぎない。
  6. 授業が終わってからできることは後回しにして授業を聞く。
  7. 後で書き込まなければならないところは印をつける。

                     

コーネル式ノート作成法 キュー(手がかり) 受講後の復習時に記入 ・キーワード ・講義の疑問点 ・図式 ・学習のヒント ノート 受講中に記入 ・簡潔な文章で ・簡略記号を使う ・略字を使う ・箇条書き ・要点と要点の間に広い空白を作る ・教科書や配布プリントの何ページの何行目に対応するかを書き込む サマリー 受講後の復習時に記入 ・最も重要な点を、1~2行にまとめて記入 ・素早く参照できるように

山田剛史、林創著(2011)、大学生のためのリサーチリテラシー入門
研究のための8つの力、ミネルヴァ書房p.27引用、一部改変

講義で書いたノートは、その日のうちに見直します。

講義中にとばしてしまったとことは、自分で埋めていきます。理解が不十分なところは、テキストやプリントで調べたり、図書館で調べたり、友人や先生に聞くのもいいでしょう。

配布された資料やテキストを見直すことも大事です。必要だと思えば、そこから補足的に書き足すこともしておきましょう。資料は、ばらばらにならないようきちんとファイルしておきましょう。

看護学生の勉強 科目の学び方と人体の構造と機能(解剖生理学)の学び方

人体の構造と機能(解剖生理学)は苦手な人多いわね

はい、私も苦手手です

どうやって学べば理解しやすいかを解説するわね

目次

看護学生勉強の科目ごとの学び方

看護学校の受験の手段と割り切って受験勉強を頑張ってきたあなたにとって、“暗記”とか“受験の技術”が通用しない看護学校の授業についていけなず辛いと感じている看護学生も多いことと思います。

現在もこれからも“暗記”とか“受験の技術”が全く必要ないとはいいません。しかし、看護学生の勉強に最も必要なことは、主体的に学ぶ姿勢です。佐伯は「人は、学びがい~希望~を求めて学ぶ」と述べています1)

「看護師になる」という希望がある看護学生のあなたは、初心を忘れず一瞬一瞬を大切にして、「意図的学習」(何らかの意図や目的・目標をもって学ぼうとする学習)2)をすることで、これからの授業のわかり方が違ってくると思います。

単位をとるためだけに授業に臨む、遅刻する、内職するという態度はもってのほかです。

あなたが毎日学んでいる科目はどれも、看護に結びついて、看護を実践するために必要な知識です。これらの学びを臨地実習や看護の現場で、知識を活用できるよう“生きてはたらく”知識として記憶する必要があります。

また、「記憶する」ということは、頭の中に「しまいこむ」ことではなく、「頭の中から取り出しやすくする」ことです。ものごとを「おぼえられない」とか「忘れてしまう」のは、頭の中にしまいこむことの困難さに起因するのではなく、「頭の中から取り出せない」ことによるのです。

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取り出す為の記憶とは?

それでは、すぐに取り出すための記憶について説明しましょう。記憶には、ある情報が脳内にインプットされ(記銘)、記憶として定着保管され(保持)、情報を得たときと似たような刺激を与えられて思い出す(想起)の3段階があります。

コンピュータにたとえると、画面に表示された文字や映像が記銘で、その文字や映像の情報をフロッピーディスクやハードディスクに入力するのが保持。そして、ディスクから再び情報を呼び出すのが想起です3)

さらに、メモリに入力されない短期記憶と入力・登録される長期記憶があります。長期記憶として定着させるためには、何度も何度も反芻することと理解することが重要です。そのため、授業のあとの復習はとても大切なことなのです。

【参考文献】


1)佐伯胖(1995).「学ぶ」ということの意味,5,岩波書店.
2)香川正弘、鈴木眞理、佐々木英和編(2008).よくわかる生涯学習,26,ミネルヴァ書房
3)斎藤茂太(1997)脳を鍛える50の秘訣,49,成美文庫.


取り出すための記憶のしかた
(メタ記憶訓練)

「おぼえる」ということについての何らかの意識や意図的なコントロールのことを「メタ記憶」といいます。

ものおぼえの悪い子どもに「おぼえることの必要性」を自覚させ、記憶の難易判断ができてその要因を認識させ、自分がちゃんと覚えているか否かをつねに監視させることができれば、ものおぼえのよい子どもに変えることができる、ということがわかっています。その方略とは、以下の3点です。

  1. 少しずつ「今までのところを復習してみる」ことをしながら前へ進むこと
  2. 自分がその時点までの項目はしっかり覚えているかどうか考えて、自分でテストしてみること
  3. もしも、まだおぼえていないことがわかったら、もとへもどること。

いずれにしても、一夜漬けでは「おぼえること」は難しく、日々の努力が必要ですね。
こうする事で看護学生の勉強に対するやる気も少しは起こり実習との両立の大変さや辛さも少しはましになるかもしれません。

こうする事で看護学生の勉強に対するやる気も少しは起こり実習との両立の大変さや辛さも少しはましになるかもしれません。

【文献】


4)佐伯胖(1995).「学ぶ」ということの意味,118-122,岩波書店.


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看護学生の人体の構造と機能
(解剖生理学)の学び方

看護は人間の生活行動を支援することが重要な役割です。よりよい看護援助(看護技術)を提供するために、人間の呼吸・循環・消化・排泄・生殖などの生活機能を人体構造面から理解することが必要であり、各機能が疾病によって障害されたときの人体構造におこる変化を理解することが必要です。

これらの知識は、国家試験に出題されるからというだけではなく、安全に正確に安楽を高める看護技術の根拠となります。

看護学生が人体の構造と機能(解剖生理学)を学ぶときに、単に名称をおぼえるだけでは使える知識にはなりません。人を全人的にとらえるということや生活する人を援助するという看護の視点で捉えなおす、応用することは必要になります。

たとえば、病態生理学で、易感染の原因について学んだとしても、看護にとって重要なことは、その理由よりも、「感染症にかかりやすい患者さんの場合、毎日の生活で何に気をつけるべきか」という視点まで考えて、気をつけるべきことを実践することが必要になってくるのです。

また、学生のうちに学ばなければならない内容は膨大です。講義の中ですべて触れることは難しいでしょう。そのため、臨床実習に行くと、

「疼痛のある手術後の患者さんに対し早期離床は本当に必要なのだろうか?」
「糖尿病の患者さん清潔援助が重要なのはなぜか?」

など、様々な疑問が生じることしょう。そのような場合、習っていないから分からなくてよいのではなく、教科書や参考書などで、自分で調べるということも必要になりまず。

さらに、チーム医療が推進され、看護師はそのキーパーソンとしての役割が求められています。そのため、看護師も他の医療専門職者と同レベルの知識をもって、基礎的な専門用語はその意味も含めて使いこなせることが必須となっています。

「おぼえる」ためには暗記もまた必要になってきます。そこで、一般的な効果的な暗記方法について紹介しましょう。

  1. 声に出しておぼえる
  2. 絵や図でおぼえる
  3. 歌にしておぼえる
  4. 語呂でおぼえる
  5. 自分の身体で確かめながらおぼえる

参照サイト

おぼえることはたくさんありますが、看護師国家試験も待っています。日々積み重ねていきましょう。私のお勧めの参考書を紹介します。難しい
人体の構造と機能を、ざっくりではありますが全体的に理解するための図書です。海堂尊著「トリセツ・カラダ カラダ地図を描こう」です。

イラストの多さもさることながら、無機質な「人体の構造と機能」の教科書にはない、人を全体としてイメージできる、温かさがある本だと思います。この本で人体に興味をもっていただいて、教科書などで細かい部分を深めていくとよいのではないでしょうか。

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海堂尊(2009)
トリセツ・カラダ カラダ地図を描こう,宝島社

看護学校入学前のプレトレーニングには何をしておけば良い?

看護学校の授業科目は、一般教養科目、専門基礎科目、専門科目、および臨地実習から構成されています。これらの授業科目は高校の授業と密接に関係がありますので、高校程度の内容を復習しておくと大学での授業内容がとても理解しやすくなります。

また、入学直後より「人体の構造と機能」(解剖生理学)の講義が始まります。「人体の構造と機能」は、今後の授業科目の最も基礎になる科目であり、専門基礎科目や専門科目の理解のためには欠かすことができません。

解剖生理学を効果的に学習するためには、高校で履修した「生物」と「化学」を復習しておくことをお勧めします。また、専門基礎科目の「薬理学」、「統計学」、「疫学」などでは、「化学」、「数学」の知識が必要となります。

入学後は、専門基礎科目、専門科目の履修が主となるため、これらの科目が苦手だった方は復習しておくことをお勧めします。

看護独自の機能が最も発揮される看護技術において、「生活援助技術」は最も重要な役割を果しています。この「生活援助技術」は、看護学校に入学してすくに学ぶ科目です。

日常生活の援助技術を効果的に習得するためには、人間の日常生活に関心をもち、その習慣をよく知る必要があります。

しかし、現代の若者は少子化や核家族化による生活体験の減少、生活の家電化やインスタント化による生活の簡素化、携帯電話やメールなどの伝達手段の多様化により他者との関わり合いの減少もあり、かつては生活の中で自然に身につき習慣化されていた行動が身についていないのが実情です。

患者さんの日常生活の援助技術を学ぶためには、自己の生活習慣や家事の基礎を入学時まで身につけているといないとでは、入学後の技術の習得には大きな差がでてきます。

そのため、自己の健康維持・増進に必要な生活習慣の確立、掃除、洗濯、食事の支度や後片付けなどを家族任せにするのではなく、自立してできることを目標に、意識的に練習しましょう。

たとえば、「清拭」という援助技術では、タオル絞りが必須です。少なくとも、フェイスタオルをしっかり絞れる練習はしておくとよいでしょう。