訪問看護実習の目標、レポートのポイントの 学びや感想

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訪問看護って病院の実習とは違うから難しいですね

そうね
環境が全く違うしね 戸惑う学生は多いでしょうね

目標の立て方のコツを教えてください

わかったわ
解説するわね

訪問看護実習の目標を立てるポイントなど

これらを解説していきます。

訪問看護実習では、いつもの病院に入院している患者さんとはまた全然違う環境にいる患者さんと家族の対象理解が課題となってきます。

看護であることはどこの場所で提供されるものであろうと変わらないのですが、その看護の内容には、工夫や他の保険医療福祉との協力が関わってきます。

どんなところが違うのか、こんな制度があるのか、というまた新しい発見がたくさんあると思うので、その発見を学びにしていきましょう。

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訪問看護実習目標にするべき、した方が良いポイント学べること

①「在宅という療養環境における患者さんの心理、家族関係と家族の心理」

病院に入院している時と在宅にいる時の心理状況は、きっと違うものがあると思います。

患者さん本人の視点からと、家族からの視点と、二つの視点で、病院での療養とはどんなところが違うのか、などに目を向けると、学びやすいと思います。

病院に入院している時も、もちろん家族との関係性は大切ですが、在宅療養においては、家族との関係性がさらに重要になってきます。

在宅療養では、看護師は訪問する短い時間の中での関わりになり、多くの時間は家族の介護力にかかってくるからです。患者さんだけでなく、必ず家族にも目を向けるようにしましょう。

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②「在宅における看護の実践やその工夫について」

病院と違い、物品や医療器具が色々と置いてあるわけではありません。限られた物品の中で、必要な看護を行わなくてはなりません。

例えば陰部洗浄のボトルは洗剤の空きボトルを使うなど、多くのご家庭が家にあるものを工夫して介護用品に役立てています。

また、病院と同じようなベットであるとも限りません。ギャッジアップが不可能なベットであったり、布団であったりするかもしれません。その時にどういった 工夫をしたら、患者さんにも家族にも、安心・安全・安楽であるかを考え学びましょう。

訪問看護師さんや、ご家族はどんな工夫をしているのか、自分だったらどうするか、などを考えてみてください。

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③「社会資源の利用と、看護師の役割について」

在宅療養の患者さんは、多くの社会資源を活用している方がほとんどです。

どんな社会資源をどのように活用しているのか、どんな保健医療福祉チームがどのように関わっているのか、を学びましょう。

そしてその中で、訪問看護の役割とはどういうものなのかを見つけられると良いですね。

④「訪問看護に至る過程」

患者さんはどういった経緯で訪問看護に至ったのか。病気を発症して、入院して、退院後在宅療養となったのであれば、

  • 他の退院後の選択肢にはどんなものがあったのか
  • どうしてその中で在宅を選んだのか
  • 実際退院するまでにどんな保健医療福祉チームが関わり、どういった経過で退院までの流れがあったのか

を学ぶ事で、訪問看護の導入の実際を知る事ができます。

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訪問看護実習マナーの注意点

訪問看護実習中のマナーとしては、訪問看護だけに限らず一般的な社会人として身に付けておくべきマナーが大切です。

当然なこともありますが、医療者が働く病院と違い、患者さんと家族が生活している空間に訪問するという事で、この当然のマナーがより大事になります。

①挨拶

普通、人の家に上がる時には「おじゃまします」と言いますが、訪問看護の場合はお邪魔しに来ているわけではなく、看護の提供で来ているので「失礼いたしま す」と挨拶して上がり、「失礼いたしました」と挨拶して終わります。

その他にも当然、「本日訪問看護の実習で○看護師さんに同行させていただきます学生の○○です。よろしくお願いいたします。」
という自己紹介も、病院の時の受け持ち同様に必要です。

②身だしなみ

他人の家に上がるので、よりいっそう身だしなみには気をつけてください。靴下に穴があいていたり、靴下の裏や靴が汚かったり、普段病院実習では見えないと ころも、訪問看護では見えます。

他人の家に上がるうえで失礼にあたります。頭のてっぺんからつま先まで、身だしなみを整えましょう。

③訪問時のマナー

人の家を訪問する際のマナーをもう一度勉強しておきましょう。
コートは玄関前で脱いでおく、畳のヘリは踏まない、患者さんの頭元を通らない、などのマナーを徹底しましょう。

④情報収集と見物は違う

患者さんの療養環境という情報を得ることは大事です。しかし、人の家、人の部屋です。必要以上に、ジロジロ見たりキョロキョロしたりしないよう気をつけてください。

患者さんやご家族のお話を聞く中や、看護の場面から情報を得るように心がけてください。

⑤守秘義務

病院実習と違い、訪問看護実習ではカルテを持ち運びます。情報の取り扱いには充分気をつけてください。どこかに置き忘れたり、安易に広げて誰かに見られたり、落としたり、情報が拡散されてしまう危険性が高いので、気をつけましょう。

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カンファレンスのポイント

カンファレンスの根本は、病院実習であろうと訪問看護であろうと変わることはありません。看護を実践する上で悩んだこと、迷ったこと、他の人の意見を聞いてみたいこと、それを訪問看護の場面から見つけ出してください。

例えば、いつでも情報が足りなければ聞き直しに行くことができる入院中の患者さんとは違い、訪問看護は訪問中という限られた時間の中でしか情報収集することができません。

その中でどう工夫したら良いかや、家族からの情報を聞く時に患者さんが聞こえる範囲にいていいものなのか、など、訪問看護における悩みがあると思います。

また、ケアがしにくかった家具の配置や間取りの時に、どうしたら上手く行くのか、患者さんの安全・安楽を守れるのか、などを話し合ってみるのも良いかと思います。

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レポートの書き方で大事な事

①患者さんのADL(日常生活動作)

病院入院の患者さんでもADLの情報は取ると思います。もちろん訪問看護であってもADLは大事です。しかし、訪問看護のレポートを書くにあたっては、このADLを羅列するだけでは看護になりません。

その患者さんの療養環境(その方の家)の中でどのくらい動けるのか、が大事になってきます。

例えばここからここまでは手すりがあるから1人で歩ける、ここは段差があるので介助が必要、など、その患者さんの個別性に環境の違いを含めて記録するようにしましょう。でないと、正しいアセスメントができません。

②療養環境

次に、療養環境自体の情報を組み込んだレポートになるようにしましょう。
ベットの配置がこうなので、この看護の時はこう工夫する必要がある、など、その場において必要な手順や注意事項があるはずです。

③背景にある医療制度やサービス

患者さんはどんな医療保険制度で、どのようなサービスを活用しているのか、またそれが患者さんにとってどうなのか、情報を取り自分の見解を述べてみましょう。

在宅医療ではこの介護サービスの利用が非常に重要になってくるので、訪問看護の実習の際にこんな制度やサービスがあるのだ、ということを知って、どん なふうに利用することができるのか、自分はそれについてどう考えるのか、の視点を持って看護実習に臨んでください。

看護実習の詳細は看護実習を乗り切る指導者との関わり方 各領域のポイントをご覧ください。




まとめ

訪問看護の実習の際には、訪問看護ステーションの他に、地域包括支援センターや保健所、福祉サービスの施設などの見学実習があると思います。

それぞれの事業内容や、役割、ニーズなどを事前学習として調べていき、実際の現場で働いている職員さんから教えてもらったことと照らし合わせて学習してください。

そしてそれが訪問看護とどう結びつきあっているのかを学ぶことで、在宅医療の理解につながると思います。