*

【第101回】
次の問題を読み[問題1] [問題2] [問題3]の問いに答えよ
Aさん(58歳,女性)は3年前に慢性閉塞性肺疾患と診断された.3日前に38.0℃の発熱があった.市販の総合感冒薬を内服して様子をみていたが,昨晩から黄色痰がみられ,息苦しさが増強した.外来を受診したところ肺炎と診断され,入院した.入院時の状態は,体温38.2℃,呼吸数28/分,脈拍92/分,血圧132/72㎜Hg.

【問題1】現時点の症状として考えられるのはどれか

  • 呼吸の断続性副雑音.
  • Bior(ビオー)呼吸.
  • 顔面浮腫.
  • 皮下気腫.

【問題2】
1週間後,Aさんは肺炎が改善し,酸素吸入(1ℓ/分)を行っている.病棟内での歩行が許可されたが,Aさんは歩くとすぐに息切れすると言ってベッド上で過ごすことが多い.Aさんへの指導で適切なのはどれか.

  • 「肩呼吸の練習をしてみましょう」
  • 「歩いた後に水分補給をしてください」
  • 「安静時に酸素の量を増やして回復を待ちましょう」
  • 「息切れがあるときに血液の酸素飽和度を測定してみましょう」

【問題3】
Aさんは,酸素吸入(1ℓ/分)を行いながら入浴することが許可された.看護師は,経皮的動脈酸素飽和度(SpO2)を測定しながら入浴の見守りを行った.測定時の結果と症状を表に示す.次回入浴時の対策で適切なのはどれか.

*

  • 脱衣時の座位の時間を延長する.
  • 今後の入浴では,酸素吸入は必要ない.
  • 浴槽の湯に入る時間を10分間確保する.
  • 身体を洗った後に休憩してから髪を洗う.

【問題1解説】

  • ○ 断続性副雑音は,「ぷつぷつ」という水疱音である.肺炎や肺水腫の際
      に聴取される.
  • × ビオー呼吸とは,同じ深さの呼吸が4~5回続いた後に無呼吸状態を繰り
      返すものをいう.
  • × 慢性閉塞性肺疾患の末期に,肺性心によって右心不全は生じる場合があ
      り,その際は下肢の浮腫や頸静脈の怒張がみられる.
  • × 皮下気腫とは,通常皮下には存在しない空気が貯留した状態のこと.外傷
      による肺損傷が原因.

【正解①】

【問題2解説】

  • × 横隔膜を使った腹式呼吸を行うのがよい.
  • × 歩くとすぐ息切れするという発言から,歩いた後は休息をとるとよい.
  • × 医師の指示が必要であり,看護師の判断では指導できない.
  • ○ 息切れがあるときには,血液の酸素飽和度を測定することによって,より
      効果的な酸素療法を行うことができる.

【正解④】

【問題3解説】

  • × 座位で脱衣した際のSpO2は98%であるため,今の時間でちょうどよい.
  • × 入浴全般にSpO2が低下しているため,今後も酸素吸入を行いながらの
      入浴がのぞましい.
  • × 浴槽に入って3分後にSpO2が80台に低下しているため,浴槽内に10分
      間入るのは危険.
  • ○ 身体と髪の毛をいっぺんに洗った後,SpO2の低下があるため,身体を洗
      ったあとに休憩しSpO2が回復してから髪の毛を洗うのがよい.

【正解④】

【第100回】肺気腫の患者への日常生活の指導で適切なのはどれか

  • 胸式呼吸.
  • 水分の制限.
  • 低カロリー食の摂取.
  • 下肢の筋力トレーニング.

【解説】

  • × 腹式呼吸を指導する.
  • × 水分制限の必要はない.
  • × 肺気腫患者は呼吸筋でのエネルギー消費量が増大しているため,栄養障
      害に陥りやすいので,必要なカロリー摂取に努める.
  • ○ 呼吸困難のためADLの低下をきたすと,四肢筋や呼吸筋の委縮,
    心循
      環系の効率の低下が進行し,さらに運動能力の低下をもたらすという悪
      循環を生じるため,下肢の筋力トレーニングを指導する必要がある.

【正解④】

【第97回】喘息のため吸入用ステロイド薬を使用する患者への説明で適切なのはどれか.

  • 吸入前に最後まで息を吐き出して吸い込む.
  • 吸入した実感があるまで数回噴霧する.
  • 吸入後はうがいをする.
  • 発作が起こりそうな時に使用する.

【解説】
吸入用ステロイドは5~6秒かけてゆっくり吸入する.

  • × 最後まで吐き出すとゆっくり吸入することができなくなるため,普通に
      吐けばよい.
  • × 噴霧量が決まっているので,吸入回数の指示を守る.
  • ○ 副作用として口腔内に残った薬剤の影響で,口内炎・嗄声・カンジダ症な
      どを発症することがあるので使用後は必ずうがいをするように指導す
      る.
  • × 予防薬なので毎日規則的に使用する.発作を止める作用はない.

【正解③】

【第99回】肺がんで正しいのはどれか

  • 我が国では,扁平上皮がんが最も多い.
  • 小細胞がんは,抗がん薬の感受性が高い.
  • 喫煙との関連が最も強いのは,腺がんである.
  • 喫煙指数が300以下では,発生の危険性が高い.

【解説】

  • × 肺がんで最も多いのは腺がん(約45%).次いで扁平上皮がん
    約35%,
      小細胞がん約15%,大細胞がん約15%.
  • ○ 小細胞がんは,肺がんの中で最も予後が不良だが,抗がん剤や放射線治
      療の反応はよい.
  • × 喫煙との関連が強いのは,扁平上皮がんと小細胞がんである.
  • × 喫煙指数400以上で肺がん危険群,600以上で肺がん高度危険群(600
      以上を重喫煙者という).

【正解②】

*

【第100回】
次の問題を読み[問題1] [問題2] [問題3]の問いに答えよ
Aさん(65歳,男性)は右下葉の肺がん(T3N2M0)と診断され,抗がん化学療法(シスプラチン+エトポシド)1クール4日間を4クール行うこととなった.入院時のAさんは.体温36.2℃,呼吸数18/分,脈拍72/分,血圧124/74㎜Hgであった.
経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)は98%で,咳嗽が時々みられるが,痰の喀出はなく,胸部の聴診にて副雑音はない.Aさんの血液検査の結果は,白血球5,600/μℓ,アルブミン3.7g/dl,CRP 0.3㎎/dlであった.Aさんは20歳の頃から毎日20本のたばこを吸っていたが,60歳のときに禁煙した.

【問題1】Aさんの入院時の状態で正しいのはどれか

  • 喫煙指数(ブリンクマン指数)は,60である.
  • 肺炎の徴候がみられる.
  • 低栄養の可能性がある.
  • リンパ節転移がある.

【問題2】
抗がん化学療法が開始されて2日が経過した.Aさんは悪心・嘔吐,下痢が出現し,食事は,ほとんど摂れていない.Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか

  • 「吐き気があるのは薬が効いている証拠だ」と話す.
  • 「無理して食べなくてもよい」と話す.
  • 嘔吐後の口腔ケアは控える.
  • 経管栄養を検討する.

【問題3】
抗がん化学療法が開始されて5日が開始した.Aさんの血液検査の結果は,白血球2,100/μℓ(好中球50%)である.
看護師が行うAさんへの感染予防の対策で適切なのはどれか

  • 加熱食に変更する.
  • マスクの着用を促す.
  • 面会者の入室を禁止する.
  • クリーンルームに入室とする.

【問題1解説】

  • × 喫煙指数は,20本×40年(20~60歳まで)=800である.
  • × 呼吸数18回/分,SpO298%,痰の喀出はなく,胸部の聴診でも副雑音も
      ないため,肺炎の徴候はない.
  • × アルブミンは,3.7g/dlであり,正常値4.0g/dlに近い.
  • ○ 右下葉の肺がん(T3N2M0)であるため,TMN分類によりリンパ節
      転移
    であることがわかる.

【正解④】

【問題2解説】

  • × 悪心・嘔吐は抗がん化学療法の副作用である.
  • ○ 食事は食べられるときに食べられるだけとればよく,無理はさせない.
  • × 嘔吐後の口腔ケアによって少しでも爽快感が得られるようにする.
  • × 悪心・嘔吐,下痢があるときには,消化管内に流動食を入れてはいけない.
      輸液などを考慮する.

【正解②】

【問題3解説】

  • × 加熱食はクリーンルーム生活の時に必要になる.個室や大部屋では,食
      事を加熱しても雑菌が混入するため無意味である.
  • ○ 白血球数減少から易感染状態にあると考えられるため,マスクが必要
      である.
  • × マスクの着用や手洗いで対処すれば,面会謝絶までは必要ない.
  • × 白血球は2,100/μℓなので,クリーンルームまでは必要ない.

【正解④】

【第99回】開胸手術後の胸腔ドレナージの管理で正しいのはどれか

  • 水封室には,滅菌精製水を入れる.
  • 吸引圧は,20㎝H2O以上とする.
  • 水封室水面が動かないことを確認する.
  • 排液ボトル内の水面は,チューブ挿入部と同じ高さに保つ.

【解説】

  • ○ 滅菌蒸留水か滅菌生理食塩水を使用.
  • × 吸引圧は,-5~-15㎜H2Oである.
  • × 水封室に気泡があるとリークの可能性があるため水面の確認が必要.
  • × 一般に歩行時には,ドレーンをクランプ(遮断)して,胸腔内圧の変化を抑える.

【正解①】


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【第98回】
次の問題を読み[問題1][問題2]の問いに答えよ
Aさん(58歳,女性)は3年前に慢性閉塞性肺疾患と診断された.3日前に38.0℃の発熱があった.市販の総合感冒薬を内服して様子をみていたが,昨晩から黄色痰がみられ,息苦しさが増強した.外来を受診したところ肺炎と診断され,入院した.入院時の状態は,体温38.2℃,呼吸数28/分,脈拍92/分,血圧132/72㎜Hg.

【問題1】
患者は「しばらく風呂に入っていないので気持ちが悪い」と言った.対応で最も適切なのはどれか

  • 全身清拭.
  • 下半身はシャワー浴で上半身は清拭.
  • 全身シャワー浴.
  • 入浴.

【問題2】
退院後,自然気胸の再発を繰り返したため,胸腔鏡下で手術を行うこととなった.手術前の説明で適切なのはどれか

  • 「手術による創は小さくてすみます」
  • 「今回は胸腔ドレーンは入れません」
  • 「翌朝までは人工呼吸器を装着して管理します」
  • 「手術後も再発する可能性が高いので注意が必要です」

【問題①解説】
胸腔ドレーン挿入部保護のため,全身シャワー浴や入浴は行うことができない.歩行が可能であれば,チューブを鉗子でクランプして逆流を防止したうえで下半身のシャワー浴は可能である.

【正解②】

【問題②解説】

  • ○ 胸腔鏡下での手術は,1㎝の創が3カ所残る程度.
  • × 肺嚢胞の切除を行い,空気抜きのドレーンを挿入する.
  • × 通常人工呼吸器は装着しない.
  • × 保存的治療では,約半数の再発がみられるが,手術による再発は約2~
      8%.

【正解①】

【第101回】睡眠時無呼吸症候群の原因となるのはどれか

  • 耳下腺炎.
  • 気管狭窄症.
  • 咽頭扁桃肥大.
  • ポリープ様声帯.

【解説】
睡眠時無呼吸症候群は,睡眠時に気道が閉塞する閉塞型と,呼吸中枢に問題がある中枢型に分類される.閉塞型はアデノイド過形成,咽頭扁桃肥大,肥満,下顎が小さいなどが原因である.

【正解③】


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【第99回】
次の問題を読み,問いに答えよ
営業職の男性.「このごろ運転中に居眠りをしそうになる.妻からいびきがひどいと言われている」と受診した.寝つきは悪くないが,いつも寝足りない感じがあり,毎朝頭痛がする.服薬歴と既往歴とはなく,半年前の定期健康診断で異常はなかった.身長160㎝.体重76.8㎏,脈拍78/分,血圧140/78㎜Hg.最も考えられるのはどれか

  • 睡眠時無呼吸症候群.
  • 低血糖症状.
  • もやもや病.
  • うつ病.

【解説】
睡眠時無呼吸症候群は,一見熟眠しているように見えるが,実際には気道がふさがり,空気の通りが悪くなるため,呼吸が抑制されて眠りが浅くなり,睡眠不足になる.

【正解①】

【第101回】呼吸性アシドーシスをきたすのはどれか

  • 飢饉.
  • 過換気.
  • 敗血症.
  • CO2ナルコーシス.
  • 乳酸アシドーシス.

【解説】

  • × 危機状態では栄養素(糖質)の不足により脂肪分解が亢進することで,
      ケトン体が発生する.ケトン体は酸性物質のため,代謝性アシドーシス
      を起こしやすい.
  • × 過換気は,CO2の過剰排泄により呼吸性アルカローシスをきたす.
  • × 敗血症は,代謝性アシドーシスと呼吸性アシドーシスの混合である.
  • ◯ CO2ナルコーシスは急激な高炭酸ガス血症によって中枢神経障害や意
      識障害を生じる.
  • × 乳酸アシドーシスは代謝性である.

【正解④】