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- 看護師国家試験 過去問題 血液・造血器
- 血液・造血器の過去問2
【第98回】疾患と所見の組合せで正しいのはどれか。
- 悪性貧血——————————————–ビタミンB₆
- ホジキン病—————————————–ラングハンス巨細胞
- 慢性骨隋性白血病——————————–フィラデルフィラ染色体
- 播種性血管内凝固症候群(DIC)————プロトロピン時間短縮
【解説】
- × 悪性貧血はビタミンB12の欠乏によって生じる。
- × ホジキン病はリンパ節を原発とする腫瘍疾患で、巨細胞のリードシュ
テンベルグ細胞やホジキン細胞を認める。ラングハンス巨細胞は結核
の増殖性病変で作られる結核結節に散在しているものである。 - ○ 慢性骨髄性白血病ではフィラデルフィア染色体が認められる。
- × 播種性血管内凝固症候群ではプロトロンビン時間が延長する。
【正解①】

【第99回】
次の文を読み【問題1】【問題2】【問題3】の問いに答えよ
36歳の男性。妻と2歳の娘と3人暮らし。急性骨隋性白血病の診断で、中心静脈カーテルが挿入され、寛解導入療法が開始された。妻は入院時に「娘が自分のそばを離れたがらず、夫の付き添いができない」と話した。
【問題1】
化学療法開始後10日。白血球500/ul、血小板30,000/ul。悪心が続き食事摂取がほとんどできず、高カロリー輸液が開始された。妻は「病気に負けてしまう」と涙ぐみ、患者は「妻は子どものことで大変なので、私は早く退院できるようにしないと」と食事摂取に意欲を示している。
- 妻、子どもと一緒に病院のレストランでの食事
- 栄養補助飲料を凍らせたシャーベット
- 冷やしたイチゴ
- 経管栄養
【解説】
- × 白血球が500/μℓに低下しているため、室内からで出ることはできな
い。 - ○ 抗がん剤による口内炎が起こっていることを考慮して栄養価の高い補
助飲料やシャーベット状にすると食べやすい。 - × 白血球が500/μℓに低下していることから、加熱していない生ものは避
ける。 - × 食事摂取に意欲を示しているため、経管栄養ではなく経口摂取できる
方法を考える。
【正解②】
【問題2】
3歳年上の兄とヒト白血球抗原(HLA)が適合したため、血縁者間骨髄移植が検討された。
ドナーとなる兄への説明で適切なのはどれか。
- 兄が免疫抑制薬を内服する。
- 全身麻酔下で骨髄液を採取する。
- 骨髄液採取部位は翌日までドレーンを挿入する。
- 兄の退院の目安は患者に生着が確認されるころである。
【解説】
- × ドナーには薬を用いない。免疫抑制剤が必要になるのはレシピエント
である。 - ○ 一般的に骨髄液は、胸骨・腸骨などから採取する。そのため手術室で
全身麻酔下で穿刺を行う。 - × 採取部位は滅菌ガーゼをあてて圧迫固定する。
- × 入院日数は3~4日程度である。患者に生着したか否かを確認できる
のは、普通移植後10~20日である。
【正解②】
【問題3】
移植御60日。」患者は経度の移植片対宿主病(GVHD)のため退院の見通しがたたずにいる。看護師が外出を促すと妻に付き添われて外出するが、すぐに病室に戻ってきてしまうことを繰り返している。ドナーの兄が面会に来て患者を励ますが、布団をかぶって顔を合わせずにいる。意志の疎通に問題はない。
この患者の状態で最も考えられるのはどれか。
- 被害妄想
- 情動失禁
- 拘禁症状
- 兄への申し訳なさ
【解説】
- × 被害妄想のような言動はない。
- × 感情のコントロールができていないわけではない。
- × 拘禁症状や多大なストレスを示す症状はない。
- ○ 兄から骨髄液をもらったにもかかわらず、いつまでも退院のめどが立
たないことに対して、兄に申し訳ない気持ちを持っていると考えられ
る。
【正解④】
【第101回】播種性血管内凝固(DIC)で正しいのはどれか。
- フィブリノゲン分解産物(FDP)の減少
- 血漿フィブリノゲン濃度の低下
- プロトロンビン時間の短縮
- 血小板数の増加
【解説】
- × 播種性血管内凝固(DIC)では、形成された微小血栓を溶解するために
繊維素溶解機序が活性化され、プラスミンを生じ、その作用によりフ
ィブリンやフィブリノゲンが分解され、FDPが増加する。 - ○ 1と同じ
- × DICではプロトロンビン時間の延長がみられる。
- × 凝固能が亢進するため、末梢血管に広範に微小血栓が形成され、血小
板や血液凝固因子が消費され減少する。
【正解②】