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- 成人看護学の過去問1
成人看護学
壮年期の特徴で正しいのはどれか。
- 肺活量は40歳代から低下する。
- 性的反応が起こるまでの時間が短くなる。
- 明暗の変化に対する視覚の反応が急に減退する。
- 女性よりも男性の方が体力低下の時期は早い。
【解説】
壮年期の特徴
・30歳ごろから日常の生活習慣(運動や喫煙)によっても違いますが肺活量 の低下
・性的成熟が遂げられて生殖能力や性欲は壮年期には安定
・30歳頃から低下、40代以降顕著で視力は低下し老眼の状態に。それに伴い 水晶体が加齢とともに混濁してきます。視力が暗い場所では低下し明暗 の変化に対する順応性が衰える
・遺伝的要素や生活環境が大きくかかわるものは体力の低下です。
【正解③】
適量の摂取ではHDLコレステロールを上昇させ、過剰の摂取では肝障害や高尿酸血症をきたすのはどれか。
- 蛋白質
- 塩分
- アルコール
- 脂質
【解説】
善玉コレステロールとは、末梢動脈の余分なコレステロールを肝臓に戻す働きがあり、HDLコレステロールともいいます。
―アルコールの適量と過剰摂取の反応―
適量・・・HDLコレステロールを増加
過剰摂取・・・肝機能障害や高尿酸血症を引きおこす可能性が上がる。
・・・蛋白質は、高尿酸血症を起こす場合がある。HDLコレステ
ロールには影響なし。
脂質異常症は脂肪の過剰摂取で起こります。
【正解③】
塗装工事を行っていた作業員が頭痛を訴え嘔吐し、意識を消失して病院に搬入された。最も考えられるのはどれか。
- サリン中毒
- ボツリヌス中毒
- パラコート中毒
- トリクロロエチレン中毒
【解説】
トリクロロエチレンは塗料などに使用される有機溶剤で頭痛・嘔吐・意識消失などの症状が現れます。原因は吸入や長時間の吐露によることによる中枢神経が抑制されるからです。こうならないように使用時には換気、保護具の着用が必要です。
【解答④】
成人の健康行動の特徴はどれか。
- 自尊感情の低下で自己概念が揺らぐ
- 無力感はエンパワメントから生じる。
- 自己効力感は失敗体験により培われる。
- アドヒアランスは知識不足が促進要因となる。
【解説①】
ヘルスプロモーションに関する問題です。エンパワメントとは、無力感から生じるものではなく、むしろ無力感を克服することにより個人の潜在的能力が高まるという考えです。成功体験により、自信を培うことができるので3は誤りです。アドヒアランスとは患者の積極的な治療方針の自己決定や決定への参加を言い、知識の不足は促進要因とはなりません。自分はできるという感情こそ、健康行動の達成につながるので、1が正しいです。
【解説②】
エンパワメント・・・無力感を克服する事で潜在能力が高まる考え方
成功体験・・・自信や自己肯定力を上げます。
アドヒアランス・・・患者の積極的な治療方針の自己決定や決定への参加。
自尊感情の上昇・・・自分は出来るという思考や感情は健康行動に繋がる
【正解①】
状況的危機はどれか。
- 就職
- 交通事故
- 定年退職
- 子どもの結婚
【解説】
まず危機には大きく分けて2つあり
予測し得る特有の危機的状況と、予期し得ない出来事によって身体的、心理社会的安定を欠いた危機的状況です。前者は予測がある程度出来るものです。これは発達段階において起こります。後者は予測が出来ません。失業や離婚、倒産、強盗、火災などです。
【解答②】
皮膚が温かいショック患者で考えられるのはどれか。
- 心原性ショック
- 出血性ショック
- 神経原性ショック
- エンドトキシンショック
- アナフィラキシーショック
【解説】
皮膚が温かくなるショックの原因はエンドトキシン(毒素)の作用によって一時的に末梢血管が拡張するからです。これはウォームショックになるからです。これはエンドトキシンショックといい病期が2つに分かれる初期段階です。ショックとは、おもに血圧低下による末梢循環不全のことで血圧が急激に低下して末梢が冷たくなります。
【解答④】
熱傷で正しいのはどれか。
- 成人の熱傷面積の評価には「9の法則」を用いる。
- 熱傷の皮膚消毒には50%エタノールを用いる。
- Ⅱ度の熱傷では組織が炭化する。
- 気道熱傷では咽頭浮腫が発現したら気管挿管する。
【解説】
全身を11等分して各部分の面積9%を基準に設定した「9の法則」が用いられるのは初期診断で成人の熱傷面積を概算する方法です。
熱傷には使用できないのがエタノールで刺激作用がある為です。用いられるのはグルコン酸クロルヘキシジン液(ヒビテン液)か、ポビドンヨード(イソジン)などです。Ⅱ度の熱傷は真皮に及び、水庖が形成されます。
気道熱傷の場合、気管挿管が行われますが、咽頭浮腫が発現すると挿管が困難となるので、気管切開が行われます。
【解答①】
胃全摘術後の縫合不全の出現時期で最も頻度が高いのはどれか。
- 術当日
- 術後48時間以内
- 術後3~7日
- 術後2週間前後
【解説】
時間の経過と共に傷は癒着していきます。よって術後2週間は縫合不全の頻度は低くなります。縫合不全で最も頻度が高い時期は3~7日です。縫合不全は何らかの原因により組織の修復が妨げられた時に起こります。術後2~3日は毛細血管の新生、線維芽細胞の増殖が始まり、顆粒状の肉芽が出現しこうした事の修復が妨げられた場合です。
【解答③】