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- 看護師国家試験の過去問の選び方 選ぶ基準は?だけで大丈夫?
- 循環器の過去問2
【第98回】労作性狭心症の患者に対する生活指導で適切なのはどれか。
- 低残渣の食事をとるよう心掛ける。
- ニトログリセリンを定期的に使用する。
- 動いたら休む習慣をつけるよう心掛ける。
- 入浴は42℃くらいのお湯で方までつかる。
【解説】
- × 低残渣食を摂取する必要があるのは大腸内視鏡検査や大腸疾患の術前
である。 - × ニトログリセリンは定期的に服用するのではなく、狭心症発作時に使
う。 - ○ 心負担を避けるため日常生活の中で動いたら休む習慣をつけていく。
- × 入浴の温度は38~40℃がよい。42℃以上は交換神経を刺激し、血圧や
脈拍など循環器の変動をきたし心負担が高まる。
【正解③】
【第97回】心筋梗塞の危険因子となりにくいのはどれか。
- 喫煙
- 糖尿病
- 高脂血症
- 骨粗鬆症
【解説】
心筋梗塞のリスクファクターは喫煙、高脂血症、動脈硬化、高血圧、糖尿病、肥満、運動不足、ストレスなどであり、骨粗鬆症は危険因子として直接的な関連はない。
【正解④】
【第101回】急性心筋梗塞において上昇のピークが最も早いのはどれか。
- AST〈GOT〉
- ALT〈GPT〉
- LD〈LDH〉
- CK〈CPK〉
【解説】
血中の逸脱酵素の中で最も早く上昇するのがクレアチンキナーゼである。
【正解④】
【第99回】心拍出量が増加しているにもかかわらず心不全に至るのはどれか。
- 高血圧
- 心筋梗塞
- 拡張型心筋症
- 甲状腺機能亢進症
【解説】
- × 高血圧は何らかの原因により末梢血管抵抗が高まるため、左室はより
高い圧で血液を送りだすことになる。その結果血圧が上昇し心筋の肥
大が生じる。そのため収縮はするが拡張しづらくなって最終的には心
拍出量が低下する。 - × 心筋梗塞によって心筋が範囲にダメージを受けると、心臓のポンプ機
能が低下するため、心拍出量は低下する。 - × 拡張型心筋症は心筋が薄くなって心室が拡張する。左室内の血液の約
1割程度しか拍出できなくなるため、心拍出量は低下する。 - ○ 甲状腺機能亢進症では頻脈や心房細動が起こりやすいため、心拍出量
が増加しているにも関わらず心不全を起こす。
【正解④】
【第100回】慢性心不全の患者の急性憎悪を疑うのはどれか。
- 体重の減少
- 喘息様症状
- 下肢の熱感
- くも状血管腫
【解説】
- × 心不全ではうっ血状態になるため、浮腫、腹水による体重増加をきた
す。 - ○ 急性憎悪によっては肺うっ血をきたし、喘息様症状が出現する。
- × ポンプ機能の低下によって末梢の冷感やチアノーゼを認めることがあ
るが、下肢の熱感は生じない。 - × くも状血管腫は主に肝硬変にみられ、その原因はエストロゲン代謝の
遅延と考えられている。
【正解②】
【第99回】皮膚が暖かいショック患者で考えられるのはどれか。
- 心原性ショック
- 出血性ショック
- 神経原性ショック
- エンドトキシンショック
- アナフィラキシーショック
【解説】
エンドトキシンショックは細菌性ショックであり、発熱を伴うことが多いため皮膚が暖かくなる。
【正解④】
【第100回】出血性ショックになる危険性が最も高いのはどれか。
- 頸椎骨折
- 肋骨骨折
- 腰椎圧迫骨折
- 骨盤骨折
【解説】
- × 頸椎骨折では出血性ショックよりも脊髄損傷になる可能性がある。
- × 肋骨骨折では出血性ショックよりも外傷性気胸をきたす可能性があ
る。 - × 腰痛位圧迫骨折では、出血性ショックよりも腰痛や下肢のしびれなど
を起こす可能性がある。 - ○ 骨盤骨折で内方転位した場合には、膀胱損傷や動脈損傷の危険性があ
り、出血性を伴う危険性がある。
【正解④】
【第99回】開心術後1日、心タンポナーゼの徴候はどれか。2つ選べ。
- 脈圧増加
- 血圧上昇
- 尿量増加
- 中心静脈圧上昇
- 胸部エックス線写真での心拡大像
【解説】
- × 心タンポナーゼは心臓の拡張不全で、血液を引き込めない状態なの
で、収縮期に十分な心拍出量が確保できず、頻脈・血圧が起きるので
脈圧が低下する。 - × 心拍出量が減少するので血圧が低下する。
- × 十分な循環血液量が確保できないため、腎血流量低下により尿量が減
少する。 - ○ 中心静脈圧は上昇する。
- ○ 心タンポナーゼは解離性大動脈瘤や心外膜炎、心筋梗塞による穿孔な
どによって、心嚢内に貯留液が充満してくるため、X線写真では心拡大
像が写し出される。
【正解④⑤】