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- 看護師国家試験の過去問の選び方 選ぶ基準は?だけで大丈夫?
- 循環器の過去問3
【第98回】ペースメーカー装着中の患者に禁忌なのはどれか。
- CT
- MRI
- 超音波検査
- 骨シンチグラフィ
【解説】
ペースメーカー使用に際しては携帯電話、特定の医療機器、電波塔などの発する電磁波によってペースメーカーの停止、誤作動の危険性がある。
- ○ X線もペースメーカーに影響を及ぼす可能性がある。ただしCT検査の
場合、ペースメーカー本体に照射されるX線量は1回に約3~4秒以下
であるため、その間に仮にペースメーカーの誤作動が起こった場合で
も患者にとってそれほど大きな影響は及ぼさない。 - × MRIは磁力を使う検査法のため、身体の中に金属が入っていると磁場が
影響をうけて検査できなくなることが多い。ペースメーカーの大部分
はその素材に金属を使用しているため、ペースメーカー装着中の患者
にとってMRI検査は禁忌となる。 - ○ 超音波は問題ない。
- ○ 放射性物質を特定のカメラで撮影する検査なので問題ない
【正解②】
【第99回】初めてニトログリセリンを処方された患者への指導で適切なのはどれか。
- 「便秘しやすくなります」
- 「納豆は食べないでください」
- 「血圧が低下することがあります」
- 「薬は食前に水で服用してください」
【解説】
- × 便秘しやすくなる薬は麻薬である。
- × 納豆が禁忌なのはワーファリン。
- ○ ニトログリセリンは冠動脈の拡張や末梢静脈拡張により血圧の低下
を招く。 - × 狭心症発作時のニトログリセリンは舌下錠か舌下スプレーである。
【正解③】

【第101回】
次の文を読み[問題1] [問題2] [問題3]の問いに答えよ。
58歳の男性。コンピュータープログラマー。3か月前から右下肢に歩行時の疼痛があり右下肢閉塞性動脈硬化症と診断され、経皮的血管形成術の目的で入院した。
問題1
右大腿動脈からカテーテルを挿入し、右外腸骨動脈閉塞部へのステント装置術が施行された。ステント留置術施行後の看護で最も重要なのはどれか。
- 四肢の他動運動
- 両下肢の安静保持
- 穿刺部位の止血確認
- 膀胱留置カテーテルの抜去
【解説】
- × 右大腿動脈を穿刺しているため6時間程度の安静が必要。
- × 穿刺していない側の屈曲、伸展は構わない。
- ○ 動脈穿刺のため止血後も出血の可能性があるので、止血確認は重要。
- × 経皮的血管形成術では膀胱留置カテーテルを留置することは少ない。
挿入した場合は、止血後のベッド上安静中に排尿がスムーズに出るよ
うならば抜去する。そうでない場合は、安静解除まで挿入したままに
するなど患者の状況に応じて対応する。
【正解③】
問題2
術後経過は良好で抗凝固薬としてワルファリンが処方され、退院が予定された。退院後の食事で摂取をひかえるのはどれか。
- わかめ
- 納豆
- こんにゃく
- グレープフルーツ
【解説】
- × ワルファリンは抗凝固作用であり、ビタミンKと拮抗するため、納豆
・ほうれん草・ブロッコリー・パセリなどビタミンKを含む食品の摂取
を控える。 - ○ 1と同じ。
- × 1と同じ。
- × グレープフルーツと禁忌なのはカルシウム拮抗薬である。
【正解②】
問題3
退院が決まった。仕事中は長時間座位であり、職場の同僚は喫煙者が多く分煙がされていない。日常生活での留意点で適切なのはどれか。
- 週に一度は散歩する。
- 過剰に水分を取らないように注意する。
- 1日1回は足背動脈に触れて拍動を確認する。
- 周囲に喫煙者がいても本人が禁煙すればよい。
【解説】
- × 運動習慣について、理想は毎日である。
- × 水分不足はステント留置部の再狭窄や新たな血管病変を起こす要因
になるため、水分制限がないのであれば多めにとる。 - ○ 血管病変が新たに生じた場合には足背動脈が触れにくくなる。1日1
回は足背動脈が触れて拍動を確認する。 - × 本人の喫煙だけでなく副流煙も避ける。
【正解①】
【第98回】開心術後の装着機器とその目的の組合せで正しいのはどれか。
- スワンガンツカテーテル - 胸水の吸引
- 心嚢ドレナージ - 心タンポナーゼの予防
- 直腸温モニター - 術後イレウスの予防
- パルスオキシメータ - 不整脈の監視
【解説】
- × スワンガンツカテーテルとは低圧系の右心カテーテルをいう。ベッド
サイドでモニターを見ながら挿入可能である。心不全、肺塞栓、開心
術などの場合に挿入する。CVPや右心系の情報や肺動脈楔入圧を測定
することで肺の充満度が評価でき左心系の情報も得ることができる。 - ○ 心タンポナーゼとは心嚢膜に漿液や血液が貯留し心臓の拡張障害を起
こした状態。1回心拍出量の低下による血圧低下、代償性の頻脈とな
り、心原性ショックを起こすため、心嚢ドレーンにより貯留した液を
排出させる必要がある。 - × 直腸温の測定はイレウス予防にならない。
- × パルオキシメータ―は低酸素の監視であり、不整脈の監視ではない。
不整脈の監視には心電図モニターを用いる。
【正解②】

【問題】
65歳男性。急性心筋梗塞発症後1日目。急性期リハビリテーションで優先されるものはどれか。
- 廃用性症候群の予防
- 運動習慣の形成
- 職業復帰の促進
- 食習慣の確立
【解説】
- ○ 急性期心臓リハビリテーションの目的は廃用症候群の予防である。
- × 患者の状態が胸痛・呼吸困難・動悸などの自覚症状がないこと、心拍
数が120/分以上にならないこと、危険な不整脈が出現しないこと、2
㎜以上のST低下または著明なST上昇がないことなどを確認して二次予
防に向けた教育を開始し、生活習慣の改善や早期の職業復帰につなげ
ていく。 - × 上記と同じ
- × 上記と同じ
【正解①】