筋肉内注射の部位や方法 その後の観察点のポイント

新cry

先輩すみません、、、


先c

どうしたの??


新cry

高齢の方に三角筋に筋肉内注射をしたんですが、とても痛がられてしまい、、、


先c

そはまずいわね!!


先

しっかり反省して、基礎からおさらいしていきましょう!

目次

1.筋肉内注射とは
2.筋肉注射の吸収速度
3.筋肉内注射の目的
4.筋肉内注射の適切な部位
5.筋肉内注射の合併症
6.筋肉内注射の実際
7.筋肉内注射後の観察
8.筋肉内注射後の患者指導
9.まとめ

注目ポイント

○筋肉内注射後の合併症
○筋肉内注射時の実際の流れ
○筋肉内注射後の観察ポイント

筋肉内注射とは?目的と定義を確認

筋肉内注射とは、筋肉内の筋肉層に薬液を注入する注射法です。

筋肉層は毛細血管やリンパ管が豊富であり、その毛細血管やリンパ管から速やかに吸収され全身に運ばれることを目的とする。
筋肉内に注入された薬液の70~80%は、約3分程度で吸収される。

先

注射法別吸収速度は次のようになります。

静脈内注射>筋肉内注射>皮下注射>皮内注射 5倍11/2倍

筋肉内注射は、静脈内注射と皮下注射の中間的な効果発現時間と持続時間の効果を得たい時に適した注射法になります。

筋肉内注射を行うケース

1、皮下注射よりも早く吸収させて効果を発現させたい時
2、皮下注射では対応できない薬液量を必要とする時(5ml以下)
3、刺激性の強い薬剤や油性薬剤、懸濁液などの非水溶性薬剤を使用したい時

 

等の目的の際に筋肉内注射を行うことが多く、解熱鎮痛薬、検査前投薬、不活化ワクチン、ホルモン薬等の投与時に用いられやすい注射法になります。

筋肉内注射の適切な部位は?

上腕(三角筋)

・肩峰から三横指下の三角筋中央部!

三角筋はどの年代に方にもの汎用できる注射部位になります。しかし、高齢の方は、三角筋が減少している場合には中臀筋の方が適切なこともあるので注意しましょう!

臀部(中臀筋)

・クラークの点:上後腸骨棘と上前腸骨棘を結んだ直線上の前側1/3の点。

・ホッホシュテッターの部位:大転子に手掌の中心のくぼみを合わせた状態で示指の先端を上前腸骨棘に合わせて中指を広げ、示指と中指を開いたV字の中央付近。

・四分三分による方法:腸骨稜最後部と殿溝の中心を結ぶ線と、殿裂と臀部側縁の中心を結ぶ線で、臀部を四等分する。その中央点から腸骨稜に向けて45度に線を伸ばし、その直線を三等分した外側1/3の部位。

臀部は小児の場合には、臀筋が未発達の場合がありあまり推奨されません

▲大腿上部(大腿四頭筋外側広筋)

・大腿外側の大転子部と膝蓋骨の中央を結んだ線の中央部

大腿四頭筋外側広筋は、小児は筋委縮の可能性があり行いません。現在では成人に対しても行われない部位です

神経や血管を避けて注射する必要がある注射して大丈夫な範囲は決まっています。また何度も筋肉注射を経験したとしても、毎回注射部位を指で確認する事が合併症を防ぐために必要です。大腿四頭筋への筋肉内注射は試験対策では覚えたけれど、臨床ではリスクがあって行割れない部位です。

新cry

筋肉内注射=三角筋という考えダメですね!


先

部位を過信せずに、患者さんの訴え(しびれ感や疼痛、違和感等)に耳を傾けることが大切です。

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引用元 久留米大学病院

筋肉内注射の合併症・後遺症

先

筋肉内注射による合併症は次のようなものがあります。

筋肉内注射による合併症
・血管損傷による出血や皮下血腫
・筋委縮(特に小児への大腿四頭筋注射)
・神経損傷によるしべれや麻痺
・注射部の硬結(しこり)

新cry

なんだか怖いですね!


先

そうね。でも、その怖いって気持ちを持って注射部位を選択する事はとても大切ね。

皮下注射と違って、油性薬剤や懸濁液などを用いた薬剤も注射できる反面、しこりが残ってしまったり、しびれや痛みを感じやすい面があリマす。

患者さんの年齢や、薬液の性質、薬液量を考えて適切な部位を選ぶ事が大切になってきます。

筋肉内注射の実際

● 必要物品

・注射指示箋
・指示された薬剤
・薬液の量によって、2.5ml~5mlのシリンジを用意する
・23~25Gの注射針
・単包アルコール綿、トレイ、針捨てBOX

● 薬剤準備

・注射を準備する台を環境クロス等で清潔にする
石鹸を用いて十分な手指洗浄を行い、清潔なディスポ手袋をする
・注射指示箋を確認し、患者名・薬剤名・用量・注射方法を確認(ダブルチェック)
・清潔操作で薬剤をシリンジ内に準備する
新しい注射針に付けかえる
・トレイに、注射指示箋、単包アルコール綿、薬液が入ったシリンジと針、針捨てBOX、清潔なディスポ手袋を準備する

筋肉内注射の実際

新

いよいよ実際ですね!!

先H

落ち着いて、手順を1つ1つ確認していきましょう。」

1、患者さんのネームバンドの確認、氏名、誕生日等の確認を行い、注射指示箋を確認する

2、継続して注射を行っている場合は、前回の注射部位を確認し、同じ場所を避ける

3、穿刺部の皮膚にトラブルがないか筋肉が十分発達しているかを確認し、消毒綿で皮膚を内側から外側に向かい軽く消毒する

4、注射部位を目視ではなく、手できちんと確認した上で十分筋肉を含んだ皮膚をつまみ上げ、45~90後の角度で穿刺する(この時、患者に体の力を抜いてもらうことも注射時の痛みを軽減するポイント!

5、軽く注射器の内藤を引いて血液が逆流しないこと、手先や足先にしびれ等がないことを確認し、反対の上で筋肉を持ち上げながら、ゆっくり薬液を注入する(「手先(又は足先)はしびれませんか?」と声掛けを行う

6、血液の逆流、神経刺激症状、疼痛の増大を認めたら注入中止とし速やかに抜針する

7、指示された薬液を注入したらゆっくり抜針し、リキャップせず針捨てBOXに捨てる

8、注射部位の止血確認を行い、注射部位を優しくもみ患者の苦痛を軽減する

9、繰り返し注射を行っている患者の場合には、注射部位を記録に残し、同じ部位への反復注射を避けるようにする

筋肉内注射後の観察

患者さんの全身状態の観察

薬液吸収速度が速いため、アナフィラキシーショックを起こす可能性も含め血圧低下や気分不快、冷や汗、意識レベルの変化に十分注意する

注射を必要とした症状の変化や程度の把握

例)鎮痛目的であれば、注射前後の痛みの程度をスケールで測定し記録する解熱目的であれば、注射前後の熱型を把握し記録する

注射部位の観察

・注射部位側の手足先等のしびれ、脱力感などの神経症状の有無と程度
・注射部位からの出血の有無を確認し、出血している場合は軽く圧迫し止血確認
・注射部周辺の疼痛の有無と程度
・注射部周辺の発赤、熱感等の有無と程度
・注射部周辺のしこりの有無と程度…

筋肉注射は、注入薬液の性状によって硬結しやすいものもあります。そのため、筋肉注射を行った直後だけでなく、その後の注射部への観察も必要になります。

筋肉内注射後の患者指導

筋肉内注射の目的、注射後の注意事項等の理解度を確認

・注射の目的、注射名、注射後に起こる症状など説明
・解熱鎮痛薬などを注射した後はふらつきや眠気などを生じる場合があため車の運転を避けるように指導する

 

帰宅後の生活上の注意事項を説明する

・注射後の気分不快やじんましん等が出現した場合
・当日から入浴可能であることを伝える
・皮下出血した場合は、数日かけて吸収されていくことを説明する
・しびれが強くなったり持続している場合には受診するよう瀬爪鵜する
・薬剤に性状によって、しこりになる事があることを伝え、痛みやしこりが気になる時は注射部位を軽くもんでいいことを説明する

そう、筋肉注射は患者さんにとって痛みを伴いやすく、またしこりなどが気になって不安になる方もいます。
手技は上手くなっても、その配慮がないと患者さんの不安が解消されない事もあります。
しっかり注射後にどの部位がどうなったかを確認することも大切です。

まとめ

いかがでしたか? 筋肉内注射は臨床で行う場面が多い注射技術です。しかし、悪疫を注入する筋層は神経や血管が豊富な場所でもあります。

注射部位の解剖整理、薬剤の性状、注射時の留意点を復習し、患者さんに安心される技術を取得するとともに注射後に起こる合併症を予測した観察を行って下さい。